
都市部では平屋の住宅はなかなか設計する機会は少ないが、地方に行くと平屋の計画が大前提となり、建築の計画が進んでいく。私も以前に平屋に住む機会があったのだが、やはり生活動線の事を考えると楽で、二階建ての住宅の身体感覚は違う事を身にしみて感じた。二階建ての良さも色々とあるのだが、平屋の住宅であればどんな事ができるのかを考えてみたい。
まず初めに、平屋の住宅で設計に大きく影響を与えるのが、地面との近さによる庭との関係や、ワンフロアーしか無い事による、天井高さを確保できる事、構造的に有利など。平屋にも様々なメリット・デメリットがあり。平屋は平屋なりの良さを活かした住まいにしていく必要である。
この案は、天井高を確保しつつ、庭を室内のように取り込む平面計画となっている。外部に開放的な形状をした庭や、室内に閉鎖的な形状をした庭。室内と同形状となった庭など、室内の天井高さと平面的な広がりを有効に活用した、平屋住宅のアイディアとなっている。
次の案は、オーソドックスな二棟分棟型の平屋住宅で、その二棟の間に大きな中庭を配置する事によって、その中庭を中心として平面構成となっている。中庭とLDKの関係や、中庭と個室の関係などの、相互な関係の他に、LDK・中庭・ウッドデッキの複数の領域の関係性を繋ぐ役割を果たす。この中心にある中庭が、家の中心となり暮らしを演出する。
その他にも平屋の住宅の可能性は多くあるので、ご依頼いただければプランの提案をさせて頂きます。
平屋住宅の魅力は、上下移動がないことだけではない。庭や中庭と室内の距離が近く、家のどこにいても地面や季節の変化を感じやすいことにある。暮らしと外部環境が水平につながることで、二階建てとは異なる身体感覚が生まれる。
一方で、敷地に対して建築面積が大きくなりやすく、採光や通風、プライバシーの確保には工夫が必要になる。建物を一枚の大きな床として考えるのではなく、庭や軒下を含めて居場所を点在させることで、平屋ならではの豊かさを引き出すことができる。
